皆さんこんにちは、アポクリン党のyouです!
「スライドドアの車が欲しいけど、運転していて楽しい車がいい!」
「ミニバンで走っていると、高速道路で風にあおられて怖い」
「手ごろな価格で良い状態のミニバンが欲しい」
そう思っている方はいませんか?
そんなあなたに、ドンピシャなミニバンがあります!
その名は、マツダプレマシー(3代目)。
本記事では、筆者の愛車でもあるプレマシーが、コスパ最強で楽しめるミニバンである理由をご紹介していきます!
プレマシーとは?
プレマシーとは、マツダがかつて販売していたスポーツミニバンになります。1999年から2018年にかけての約20年間、3世代にわたって販売されました。各世代について簡単に解説していきます。
初代(1999年~2005年)
初代プレマシーは当時のファミリアをベースにしており、スライドドアではなくヒンジドアでした。3列目シートは脱着式で、5人乗り仕様があったのも特徴です。
エンジンは1,800㏄でトランスミッションは4速ATと動力性能に心配があったものの、後に2,000㏄のDOHCエンジンを搭載した「SPORT」をグレード展開することで、その後に続く「走りのミニバン」のイメージが定着しました。
プレマシーと聞いたときに想像する見た目とは全く違うと思いますが、この形こそ初代のプレマシーでした。ミニバンというよりかはコンパクトカーといった印象がします。
2代目(2005年~2010年)
2代目プレマシーは当時のアクセラをベースとしたため、3ナンバーサイズへと拡大されたことにより室内空間にゆとりが生まれました。また、海外市場ではこの世代から「Mazda5」という車名に変更されています。
コンセプトは「6+one」を掲げ、初代との大きな違いは両側スライドドアを採用したことでした。これにより2列目の乗降性が向上し、よりファミリー向けになったといえます。
この代で外観がガラッと変化して、ミニバンといった印象の見た目になりました。
ちなみに、ハイドロジェンREハイブリッドというモデルも存在していました。機構は水素ロータリーエンジンで、仕様燃料をガソリンに変えることができたのが特徴です。また、エンジンは発電機に徹し、実際の動力はモーターが担うハイブリット方式を採用しており、この方式は現行のMX-30と同じ機構になります。現行の技術はこの時代からすでに市販化されていたのですから驚きです。
3代目(2010年~2018年)
そして、今回解説する3代目プレマシーは2代目と多くの部品を共有するものの、当時のデザインコンセプト「NAGARE(流れ)」をマツダの量産車として初めて採用し、今のマツダ車とはまた違った美しさが表現されています。
特筆すべき点は、2013年1月のマイナーチェンジで、現在のマツダの基本的技術となる「SKYACTIV TECHNOLOGY」がマツダのミニバンにおいて初採用されたことです。
エンジンは当時のアクセラと同様の「SKYACTIV-G 2.0(PE-VPS型)」に、トランスミッションは5速ATから6速AT「SKYACTIV-DRIVE(スカイアクティブ ドライブ)」にそれぞれ置換されたことにより、走行性能と燃費が格段に向上しました。
プレマシーの魅力
3代目プレマシーの魅力は、まとめると以下の通りとなります。
・スポーティな走りと卓越した走行性能
・年式と走行距離の割に格安な中古車市場
・2列目と3列目の使い勝手が良い
・今のマツダ車にはないデザイン
それでは、それぞれについて解説していきます。
走行性能の高さ
3代目プレマシーの最大の特徴といえば、まさにミニバンらしからぬ走行性能といえるでしょう。特にマイナーチェンジ後はSKYACTIV TECHNOLOGYを搭載したことにより、エンジンはまるでスポーツカーのように元気に回り、6速トランスミッションはシフトダウンする際のブリッピング制御も完ぺきにこなしてくれます。足回りはマルチリンク式のリアサスペンションがしなやかにロールするおかげで、街乗りでは乗り心地が良く、カーブでは小気味よくひらひらと旋回して山道を軽快に駆け抜けていきます。
走って楽しいのに両側スライドドアがついていて、しかも7人乗りのミニバンなのです。運転しているとミニバンだということを忘れてしまいます。おそらく、車体のベースが同社のアクセラだからというのもあるかと思いますが、直進安定性が高く全高が低いので、高速道路で風にあおられる心配もありません。エンジンは決して非力ではなく、必要十分なパワーでしっかり使い切ることができるので、運転していて本当に楽しいです!
また、電動油圧ステアリングを採用しているのも特徴です。なぜ、わざわざコストのかかる機構を採用したのかは分かりませんが、マツダが考える理想のステアリングを追求したためかもしれません。当時は電動ステアリングがすでに出回っていた時代ですが、あえて油圧機構も採用したところに、運転する楽しさ(be a driver)を追求しているマツダの強い意思を感じます。
・スポーツカー顔負けの走行性能は運転していて楽しい!
・マツダの走りへのこだわりが詰まったミニバン
中古車市場の安さ
そんな素晴らしいスポーツミニバンですが、販売当時の世の中の流れは大型ミニバンへと移り変わっており、その流れは今に続いています。初代や2代目が発売された当時は、ホンダのストリームやトヨタのウィッシュといったライバルが存在しており、スポーツミニバンというジャンルが確立していましたが、現在はプレマシーの販売終了とともに消滅してしまいました。
つまり、現在では不人気のジャンルのため、比較的年式が浅く走行距離が短い個体でも安く買えてしまうというのが現状です。
それでは具体的な市場価格ですが、大手中古車サイト「カーセンサー」で調べてみると、最安値で199,000円です。なんと、20万円を切ってしまっています。後期型のスカイアクティブモデルでも、最安値で約25万円なので破格の値段です。
ただし、グレードによってはサイド&カーテンエアバッグが装備されていないので、お勧めのグレードは後期型の「20S-SKYACTIV」です。内装はピアノブラックで加飾したオーディオパネルを採用し、高級感が増しています。また、自動防眩ルームミラー、クルーズコントロール、ステアリングシフトスイッチ、6スピーカーをひとまとめにしたセットオプション「クルージングパッケージ」を搭載している個体もあるので、ぜひ探してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、2013年式で走行距離5.6万キロ、カラーは人気のジールレッドマイカ、最上級グレードで両側電動スライドドアの「20S-SKYACTIV Lパッケージ」の個体が総額45万円で販売されています。自分が購入したのと全く同じ個体が、自分の購入金額の半額で販売されているのを見るとなんだかショックです。
・今は不人気のジャンルなので安い
・予算50万円あれば後期型の程度の良い個体が狙える!
使い勝手の良い2列目と3列目
プレマシーの2列目の足元の広さは、当時のライバル車の中ではダントツの広さを誇ります。さすがにトヨタのノア/ヴォクシーや日産のセレナ等といった大手のミニバンには劣りますが、2列目の居住性は必要十分なスペースが確保されています。また、ISOFIXチャイルドシートの取り付けが可能なので、子育て世代の方にもオススメできます。
また、3列目は2代目モデルから格納式に変わりました。3列目にはリクライニング機構はありませんが、大人が座れる最低限の広さが確保されておりドリンクホルダーも完備しています。格納時は、背もたれにある紐を引っ張るだけで、パタンと倒すことができます。
単純な機構ですが、この倒し方が一番便利です。ライバル車と比較した場合、例えばトヨタのアイシスは、3列目を手前に格納する機構になるので、背もたれを一度倒してからシート自体を引っ張って格納する形になります。この2回の作業がひと手間で、なかなかうまく格納できない時があったりと、日常使用において少し不満が残る点になります。
プレマシーのように1回の作業で完結してしまえば、ストレスがたまることはなく、とっさの時にもスムーズに作業を終わらせることができます。
自分の場合は、普段は3列目を倒して荷室として使用していることが多いのですが、時々3世帯で移動するときに3列目を使用します。その時に素早く3列目を展開することができるので、とても使い勝手が良く重宝しています。
・2列目の足元の広さは十分確保されており、ISOFIXチャイルドシートの取り付けも可能
・ワンタッチで格納・展開できる3列目は、同乗者を待たせることがない
NAGARE(流れ)デザインの初採用
「NAGARE(流れ)」とは、マツダが2006年のロサンゼルスモーターショーに初出展したデザインコンセプトカーの名前になります。
当時はまだフォード傘下であったため様々な圧力があったと思いますが、結果としてこのデザインが広まることはありませんでした。2010年からは「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」がマツダのデザインの根源となり、現在の市販車に採用されています。
「NAGARE(流れ)」デザインは、主に当時のコンセプトカーに広く採用され、市販車ではあまり採用されませんでしたが、その美しいボディラインは市販車にはない存在感があります。そんな美しいデザインを初採用したのが3代目プレマシーでした。
すぐに「魂動デザイン」へと移行してしまったため、「NAGARE(流れ)」デザインが本格的に採用されているのはプレマシーのみになります。こんなに美しいミニバンで生活できると思うだけで気持ちが高ぶってきませんか?
・「NAGARE(流れ)」デザインが本格的に採用されているのはプレマシーのみ
・珍しいデザインを採用した美しいミニバンとして所有感を満たしてくれる
プレマシーのデメリット
メリットだらけに見えるプレマシーですが、もちろんデメリットもあります。主なデメリットについては以下の通りです。
・室内高が低いので一般的なミニバンよりは窮屈さがある
・不人気車種のためリセールが悪い
・インテリジェント・ドライブ・マスター(i-DM)の情報が煩わしい
こちらも、それぞれ解説していきます。
室内空間は少し窮屈
外観からも分かる通り、一般的なミニバンよりも全高が低く、コンパクトなサイズに収まっています。そのため、室内を移動する時はかなり窮屈な姿勢になります。
2列目の真ん中のシートを倒す事でウォークスルーはできますが、あまり現実的ではないです。3列目に乗り込む際は、2列目のシート自体を前へ倒してスライドさせる必要があります。
また、3列目は大人が座るとほとんど身動きが取れないくらいの広さになります。多少体を動かしたりはできますが、足を組んだりすることはできないので、長時間の移動は難しいかもしれません。自分の場合ですが、家族3世帯で旅行に行った際は1時間ごとに休憩をとりつつ、それぞれの座席に乗る人を交代ながら移動していました。
・ウォークスルーは可能だが窮屈なので現実的ではない
・3列目に長時間座り続けるのは難しい
リセールの悪さ
プレマシーは不人気車種ということで安く買える事がメリットでしたが、不人気ゆえにリセールが悪く高値で売却するのが難しい車種になります。
そのため、長く乗り続けて壊れたら買い替えるという方にはオススメですが、リセールを狙って次の車の購入資金の足しにしたいと考えている方にはあまりオススメしません。
i-DMの情報が煩わしい
後期型にはインテリジェント・ドライブ・マスター(i-DM)が初採用されています。この機能は現行のマツダ車にも搭載されていますが、現行車の場合はメーターに小さく点で表示されるのみなので運転中に視界に入ることはありません。
しかし、この時代のi-DMは新技術ということもあり、メーカー側がアピールしたかったのかメーター中央に運転スコアが大きく表示され、視界に入りやすくなっています。
普段から気にしなければ良いのですが、メーターに視線を移すとどうしても視界に入ってくるので、正直とても煩わしさを感じます。
これは個人的な問題になると思いますが、気になる方は一度試乗して確かめてみる事をお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事をまとめると以下の通りになります。
・3代目プレマシーの魅力はスポーツカーのような乗り味と卓越した走行性能
・ミニバンとしての機能性も十分であり、子育てにも使いやすい
・安価に手に入るがリセールも悪い
もし、プレマシーに乗り換えるなら、今の愛車の相場を確かめてみるのはいかがでしょうか?
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